古くからあるワイヤー矯正(表面矯正)だけでなく、歯の裏側に器具を付ける舌側ワイヤー矯正、マウスピース矯正などいろいろな矯正が出てきています。
目的としては見た目というのが一番でしょう。
ところで、スポーツ選手にとって歯科矯正はどのような効果があるのでしょうか。
今回は競泳と歯科矯正の関係性について調べてみました。
競技力・トレーニング効果の向上
最もわかりやすく、想像しやすい効果として挙げられるのが競技力とトレーニング効果の向上でしょう。
具体的には筋力向上とバランス力の向上です。
歯科矯正と筋力向上
筋肉は筋トレをすれば増えるものですが、筋肉を競技力に転換するためには全身の筋肉のスムーズな連携が必要になってきます。
例えば、競泳の飛び込みの動作の際には力強くスタート台を蹴るために足の筋肉が必要です。
太ももやふくらはぎはもちろん、それらのパワーを効率よく台に伝えるための足首周りの筋肉も必須となってきます。
ではこれらの筋肉をそれぞれ鍛えていけばダイナミックで勢いのいい飛び込みができるようになるのでしょうか。
そんなことはないですね。
鍛えた筋肉が最高のバランスでパワーを出し合うことで効率のいい飛び込みになるはずです。
それを実現しているのが実は「歯をかみしめる」という行為なのです。
試しに口を開けたままで試合と同じくらいの集中力をもって飛び込んでみてください。
うまくいかないはずです。
歯科矯正によってかみ合わせが良くなることで、体全体のバランスが整い、体全体での筋肉からの出力(筋力)のアップにつながるのです。
歯科矯正とバランス力の向上
先ほどの「口を開けたままの飛び込み」がうまくいかなかった原因は筋力の問題だけではありません。
歯をかみしめるという行為はバランスにもかかわっているのです。
歯をかみしめることで脳からの電気信号がよりスムーズに伝わるようになるとか、歯によってバランスをとっているとか、理由は諸説あります。
ただし、歯のかみ合わせが良くなること(マウスピースを付けるだけでも変わるらしいです)でバランスアップするそうです。
ボディバランスが大切な競泳にとってはかなり重要な要素ではないでしょうか。
栄養摂取・衛生面でのメリット
実は歯科矯正をすることによって栄養摂取だったり・衛生面でもメリットが出てくるのです。
食べ物を最初に受け止めるのは歯ですし、呼吸の際にも口が関係してくるので、実は歯科矯正はものすごく重要なのです。
栄養摂取と歯科矯正
矯正前の歯並びであっても栄養摂取には問題ないことが多いですが、歯科矯正によって歯並びを改善することによってよりいっそう効率的に栄養を吸収することができるようになるのです。
かみ合わせが良くなると、たべものを効率よく細かくすることができるようになるので単純に吸収力が向上します。
また、唾液の分泌もよくなるのでそれによっても吸収が良くなります。
虫歯リスクと歯科矯正
歯並びが良くなることによって、歯の隙間に食べかすが挟まったりする可能性が低くなります。
すると丁寧なブラッシングを心掛けるだけで大方の汚れを取ることができ、虫歯のリスクが減るのです。
歯並びが良くないと普通に磨いただけでは汚れが取れにくい箇所が発生してしまいます。
虫歯にならなくとも、歯肉炎や歯周病によって口内のコンディションが悪くなり、食事するのがおっくうになってしまう危険性が出てきます。
口呼吸と歯科矯正
様々な研究によって、口呼吸の悪い点が暴かれています。
一般の方々にも大きなデメリットがたくさんありますが、競技者にとってもかなり良くないことです。
口呼吸は歯並びによって癖になってしまっている場合もあるため、歯科矯正によって歯並びを治すのに加えて口呼吸の癖を修正する必要がありますが、歯並びを治さないことには始まりません。
特に呼吸のコントロールが大切な競泳にとっては口呼吸は大敵といえます。
早いうちから対策するのが吉
値段が高いため、すぐに始めるということは難しいことかもしれませんが歯科矯正は時間がかかるものです。
歯並びは日々変化していきます。
一日でも早く始めることが大切になってきます。
気になった方はぜひ始めてみてください。
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