泳ぎ込みの際に、必ず入ってくるバタ足の練習。
平泳ぎのキックやドルフィンキックは得意だけれど、バタ足は苦手…という人はかなりいます。
そのせいで、バタ足の練習だけテキトーにやってしまったりして時間を無駄にしてしまっています。
そこで、今回はバタ足の練習の目的と何を意識しながら練習すべきか、ということについて解説していきます。
バタ足の意義
クロールをしている中でのバタ足の役割とは何でしょうか。
答えは、「体を浮かせること」、「推進力を得ること」、「リズムを刻むこと」の3つです。
つまり、バタ足を練習する目的は、この3つの目的を達成させるようなキックを打ち続ける体力をつけるため、ということになります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
体を浮かせること
人間の体の浮袋は、肺です。
肺は、重心より少し上側についているため、普通に浮こうとすると足が沈んできてしまいます。
クロールをして、体を動かしているときは、なおさら沈みやすくなってしまうでしょう。
やってみてことがある人はわかると思いますが、キックをすると多少足が浮かんできます。
膝を曲げて打ってしまうと、浮力は得られません。
バタ足を太ももからしなるように打たなければいけない理由は、浮力を得るためでもあるのです。
推進力を得ること
ここでは、推進力を得るとは書きましたが、トップスイマーになればなるほど推進力に対するキックの割合は低下していきます。
大体、腕:足=7~8:3~2
くらいの力加減であるといわれています。
もっと重要なのが、推進力を邪魔しないこと、つまり「抵抗を生み出さないこと」です。
「体を浮かせること」にもつながってきますが、姿勢づくりが大事なのです。
リズムを刻むこと
いくら腕の力のほうが推進力にとっては重要だ、と言ってもバタ足が不要なわけではありません。
走るときに手では推進力を得られないからと言って、手を動かさなかったら遅くなってしまうでしょう?
これは、リズム感が悪くなってしまうからなのです。
規則正しく打てるということは、速くなるための重要なポイントなのです。
何を意識しながら練習すればよいのか
以上の3つのバタ足の意義を知ると、何を意識して練習すればよいかが分かってきます。
まず、細かくリズムよく打つことです。
慣れてくると、テキトーに打っていてもそれなりのスピードが出ますが、意識して細かくリズムよく打つようにしてください。
また、クロールを多いでいるときのことを考えて、上半身がぶれないようにキックすることも意識する必要があります。
つい勢いよく打ってしまうと、上半身が横に揺れるので気をつけましょう。
正しい練習方法とは
では、最後に正しい練習方法について述べていきたいと思います。
まず一つ目は、なるべく浮力の小さなビート板を使用することです。
ビート板といわれて想像するような大きなものではなく、マルチビートと呼ばれるプルブイとしても使用できるものが好ましいです。
というのも、実際にクロールを泳いでいるときのことを考えると、上半身の浮力はそれほど大きくないからです。
本番に即した環境で練習も行いましょう。
次に、目線です。
体をブラさず、細かいキックを打ち続けるために、どこを見てキックを打ち続けるかを決めておきましょう。
おすすめは、プールサイドにおいてある自分のドリンクです。
最後に、強度です。
疲れはするが、打ち続けられる最高の速度を見つけましょう。
足というのは、力はありますが体力はありません。
なので、試合でクロールを泳ぐときも足が先に疲れてくるということが多いです。
自分が疲れるか疲れないかのぎりぎりのラインで練習していれば、本番でもそれが出せるようになるでしょう。
いずれにしても、本番を意識した練習というのを心がけてください。
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