水に顔が付けられるようになり、浮けるようになり、ある程度蹴伸びが上手になったら次はバタ足の練習です。
見た目は簡単なのですが、いざやってみると難しく何よりも疲れます。
形は、アドバイスでどうにかできるものの、疲れを克服するには慣れが必要なので、ここからの練習はすぐに上達するものではないということだけ頭に入れておいてください。
以前の記事はこちらを参考にしてください
⓪お家でできる水慣れ方法編
①プールに慣れよう編
②練習への準備編
③蹴伸び練習編
④バタ足練習編
⑤ボビング練習編
⑥息なしクロールの練習編
⑦息継ぎありクロール練習編
バタ足を練習する理由
泳げる人を観察していると、バタ足はほとんど見えず手だけで泳いでいるように見えることがあります。
そのため、バタ足の練習をテキトーに済ませ、すぐにクロールの練習に取り掛かってしまう人が多く見受けられます。
しかしながら、バタ足をテキトーにやると、クロールの時に大きな苦労をします。
バタ足には3つの意味があります。
①体を浮かせること
②タイミングをとること
③推進力を得ること
①が最も重要です。
ただ浮く、という場合にはバタ足は不要でしたが、クロールを泳ぐとなると手のほとんどが水の上に出ます。
すると、浮力が足りなくなり体が沈んでしまうのです。
それをバタ足でカバーするのです。
この意味で、バタ足は泳ぐうえで重要です。
特に、初心者にとっては体を浮かせるために、バタ足は正しく身につけておかねばならないものです。
上手なバタ足とはどういうものか
練習方法の前に、どのようなバタ足ができればよいのかという目的地を示しておきます。
水面から足が出ず、膝が伸び、腰が浮いていてなおかつしっかり進んでいる状態が正解です。
この時、足首が伸びていなかったりすると、前に全く進まないので気を付けてください。
正解のバタ足が動画で見たい方は上の動画をご覧ください。
練習方法
細かく練習方法を見ていきます。
プールサイドに座って
まずは、プールサイドに座ってキックをするところから始めます。
お尻をプールの淵のぎりぎりにつけ、手は後ろのほうにおいてバランスを取ります。
膝を曲げないように意識させながら、水中にある足を水面まで片足ずつ持ってくるようにします。
ゆっくり動かしていき、慣れてきたらスピードを上げていきます。
泡をたくさん出すように!
というアドバイスが子供にとっては理解しやすいようで、正解のイメージを持ってくれました。
ここで注意すべきは、水の上に足を出しすぎないようにすることです。
あくまでも水中で動かすことに注意してください。
プールサイドに寝そべって①
うつぶせにプールサイドに寝転がります。
この時、おへそがちょうどプールサイドの淵に来るくらいの位置取りをします。
この位置でバタ足をしてもらいます。
先ほどと同じように、膝を曲げずに泡をたくさん出すように、というのがイメージです。
初めはゆっくり動かして形を覚えてもらい、だんだんスピードを上げていく、という感じです。
座って行う時よりも膝が曲がりやすくなるので、注意してみていてあげてください。
大きく動かすというよりは、細かく動かせるようにすることが大事です。
プールサイドに寝そべって②
次は、ビーチフラッグの姿勢のように顔と手だけをプールサイドに乗せて①と同じように練習してください。
①との違いは、腰が沈みやすくなってしまうことです。
足を水面に出そうとしすぎるあまり、体が弓なりになってしまうことが多くあります。
初めのほうは難しいので、おへそのあたりを軽く支えてあげながら練習してみてください。
慣れてきたら、少しずつ手の力を緩めていってあげます。
腰がしっかりと浮かんで来たらゴールはだいぶ近づいてきていると思います。
プールサイドをつかんで
プールサイドにつかまりながら、キックを行います。
この時、顔を水につけて蹴伸びのような姿勢を取らせるようにします。
膝を伸ばすとともに、ひじを伸ばしてもらいます。
ひじを伸ばすのは、後々のクロールの時のためです。
このときもまた、おなかが沈みやすくなっている場合があるので、必要に応じて支えてあげましょう。
ビート板を使って
バタ足の総仕上げといってもいいでしょう。
壁などの安定していた場所で、キックを打っていましたが、ビート板という不安定なものしか支えがないので、初めは不安がると思いますが、おなかを支えるなどしてやらせてみましょう。
壁につかまってやらせた時と同様、顔は水につけさせ、ひじを伸ばします。
何度も何度も繰り返し行わせましょう。
キックのほうが安定してきたら、次は呼吸も付けます。
苦しくなったら、ブクブクパをして顔を上げて息をさせるのです。
1、2、3、ブクブクパ
というくらいのタイミングです。
クロールの呼吸を練習するときに生きてくるので、今のうちに身につけさせておきましょう。
まとめ
以上がバタ足の練習方法です。
呼吸をしながらであれば、長い間できると思うので25メートルを一人で行けるようになれば完成です。
次の練習に移ることができます。
バタ足を身に着けさせるには、かなり時間がかかると思いますので、蹴伸びの練習やボビングの練習と並行して行うことで、飽きずに練習することができると思います。
飽きさせないことが長期間練習を続けるコツなので、飽きのサインを見逃さないようにしてあげてください。
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