水が苦手な子がクロールができるようになるまでの完結編です。
前回、息継ぎなしのクロールまで行ったので、残す練習は息継ぎのみです。
クロールの練習の中で最大の難関であると言えます。
息継ぎをする際に、左右のバランスが崩れ沈んでしまうことが多いので、それを防止するための練習も紹介しています。
以前の記事はこちらを参考にしてください
⓪お家でできる水慣れ方法編
①プールに慣れよう編
②練習への準備編
③蹴伸び練習編
④バタ足練習編
⑤ボビング練習編
⑥息なしクロールの練習編
⑦息継ぎありクロール練習編
まずは、壁をつかんで練習
クロールの息継ぎにおいては、首を不自然な方向に曲げて息をするため、口で言って教えたり、見本を見せたりするだけではもちろん不十分です。
なので、まずはプールサイドの壁につかまらせながら息継ぎの顔の向きを教えてあげます。
右で呼吸するのであれば、左手を壁に右手を太ももに当ててひじを伸ばさせます。
この時、おなかに手を当てて、沈まないようにしてあげましょう。
その状態で、横を向かせます。
(息継ぎの時の顔の向きです)
そのままキックを打たせながら、次第におなかの支えの力を抜いていきます。
ほんの少し(1~2秒)でも子供だけの力で姿勢を保つことができれば成功です。
ビート板を使って練習
顔の向きを教えることができたので、次は動きの中でやってみることにします。
ビート板を使って練習を行います。
ビート板を使うことによって、体が沈みにくくなるので、息継ぎの練習がやりやすくなります。
また、左右のバランスが崩れすぎるとビート板が勝手に飛んで行ってしまうので、姿勢が整っているかの目安にもなります。
バランスを保つには、キックの強さが重要です。
うまくバランスが取れない場合は、キックの練習を増やしてみるといいかもしれません。
クロールを泳いでみる
ビート板を使った練習が上手にできるようになってきたら、ビート板なしで行わせてみましょう。
なんとなくできるようであれば、なんとなくの精度を上げていけば完成です。
ビート板がないと難しい場合であれば、どこが悪いのかを観察してみましょう。
息継ぎするのが怖いようで立ち止まってしまう
ビート板ありの練習が足りないのかもしれません。もっとこなしてみましょう。
また、ビート板の練習がうまいのであれば、見本を見せてあげるのもいいです。
子供の頭の中に、イメージがついていないだけである可能性もあるので。
体全体が沈んで行ってしまう
息継ぎをすることを意識しすぎて体全体に力が入りすぎています。
いったん練習から離れて遊ぶ時間にしてみるか、休憩をとるかして緊張をほぐしてあげましょう。
気持ちが落ち着いてから再び行うと、急にできるようになるということもあります。
日を改めるのも一つの手だと思います。
足が沈んで行ってしまう
息継ぎを意識しすぎて、顔が必要以上に前を向いてしまっています。
目線をおへそに持っていくことを意識させたり、蹴伸びの姿勢をもう一度行うなどして、顔の向きを矯正しましょう。
また、ただ単に水に慣れきっていない状態でここまでできるようになってしまう場合もあります。
ボビングなど潜る練習をして、完全に水に慣れてからもう一度行ってみることも一つの手です。
まとめ
クロールは、一番初めに習うことが多い泳ぎですが、実は(筋力の問題を除けば)一番難しい泳ぎです。
なぜなら、唯一左右非対称な動きをするからです。
この難しい泳ぎをマスターするためには、あらゆる基本が身についている必要があります。
行き詰まる箇所があったならば、それは基本のどこかにまだ穴があるということです。
立ち止まって、後ろを振り返ってみると、意外とすぐ近くに穴があるかもしれません。
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